【大田区のハナシ #9】「蒲蒲線のハナシ」

今年の出来事を振り返ったとき、大田区にとってアツかった話題のひとつに、この「蒲蒲線」が上がることでしょう。
地元でもたびたび話題に上がる、存在しない鉄道路線「蒲蒲線」とは、京浜急行「京急蒲田駅」とJR・東急電鉄線の「蒲田駅」を繋ぐ幻の線路です。
地元では、いつできる、いやできない、と噂にあがる話のひとつだったのですが、このたび大田区がガイドラインを提示し計画予定も発表されました。
大田区が、号外で区報を配るくらいの入れ込みようです。
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両蒲田駅の距離は、約800m離れています。
近接はしているものの、「乗り換え」というには距離があり、わかりづらい路を抜けて徒歩で行くか、バスに乗っていくか。
この距離感が、なんとももどかしい。

また、両蒲田駅周辺で蒲田という街自体が分断されている感はやはり強いです。
蒲田をひとつの街として推していくには、この分断した空気感はマイナスなのでしょうね。

そして、そもそも両蒲田駅をつなげたい理由は、空港への道のりがあります。
羽田空港に行くためには京浜急行に乗り換える必要がありますが、この両蒲田駅のもどかしい距離のせいではかばかしくない状況です。

この諸問題を解決してくれるのが、この「蒲蒲線」というわけです。
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今回の発表では、名称が「蒲蒲線」ではなく「新空港線」だったり、京急路線に乗り入れる会社がはっきりと明示されていなかったりですが、計画予定では、羽田空港直通が目標になっているので「新空港線」、乗り入れの会社はもう東急電鉄で決まりではないでしょうか(名前こそ出ていないけど、東急多摩川線からの延伸想定で書かれています)。

この区間、実はもともと存在していたとか、相互の乗り入れが難しかった理由とか、その辺のお話はまた今度。

紹介

ーー東京都大田区。 大田区で育ち、大田区に魅入られた者が、文筆活動をつうじて大田区の魅力を勝手にお伝えいたします。